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僕だけの母さん
第3章 再び
「母さん、おか・・」

僕が3杯目のご飯のお代わりをしようとした時、母さんの様子がおかしい事に気付いてハッとしたのだった。

向かいに座っている加藤が母さんのそんな態度をニヤニヤしながら眺めている。

(何だ・・?加藤の奴、母さんに何か悪戯でもしてるのか?)
 
食事に夢中な振りをしながら、僕はチラッと横目で母さんを観察した。
 
やはり母さんは加藤に何か悪戯されてるようだった。

その表情も様子も明らかに変だった。 

もしかしたら、加藤がテーブルの下で何か悪戯を母さんに仕掛けているのかも知れなかった。

だが、この位置からではその事を確認は出来なかった。

思い付いた僕は・・

「そうだ、母さん、冷蔵庫にコーラあったよね?飲んでもいい?」

そう母さんに声をかけて、母さんの返事を待たずに僕は席を立った。

「う、うん・・。いいわ・・よ。後で出そうと・・思って・・たの」
  
母さんが冷蔵庫に向かった僕に視線を向けながら切れ切れの言葉を返してきた。

冷蔵庫からコーラを取り出して、缶を開けた僕はその場で口をつけながら母さんの方を振り返った。    

すると相変わらず母さんはお腹が痛いかのように体を縮込ませていた。

テーブルの下で加藤の脚が母さんの下半身に伸びているのが見えた。

(やっぱり・・!俺が隣にいるのに大胆な真似をしやがって・・!)

加藤が脚先を母さんの両脚の付け根に潜り込ませて蠢かせているようだった。

母さんは拒否しなかった。

本当に嫌なら、加藤の脚を払うとか席を立つとか逃げる方法はあった筈。

それなのに加藤の悪戯で頬を赤らめている母さんが憎らしかった。悔しかった。







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