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僕だけの母さん
第4章 欲望
「母さんと一緒に寝るの久しぶりだね♪」

母さんの隣に横になった僕は顔だけ母さんの方へ向けながら声を弾ませて言った。

「ウフフ、そうね♪まったくこの子はいくつになっても甘えん坊なんだから♪」

母さんが僕に布団をかけてくれながら、呆れたような顔をした。

でも、母さんが本当に呆れている訳ではない事は明らかだった。

その証拠に嬉しそうに僕を優しく抱き締めてくれたから。

つい先程、そんな優しい母さんに僕は禁忌を犯して押し入ろうとしたのだ。

(母さん、ごめんね・・)

心の中で何度も母さんに詫びながら、僕は呵責の念に捕らわれていたのだった。

「翔ちゃん・・?一人っ子で寂しく思った事ある?」

「え・・?」

いきなりの質問に戸惑いながら、僕はその問いの真意を探ろうと母さんの目を見詰めた。

「兄弟がいないって・・やっぱり寂しいよね?」

母さんが僕の顔を見詰めながら、頭を撫でている。

「どうかな?一人っ子だからこそ、僕は母さんを独り占めできるんだし・・」

本音だった。

「そう言ってもらえると嬉しいけど・・翔ちゃんに寂しい思いをさせちゃってるかな?っていつも気にしてたのよ」

母さんが優しく微笑みながら、僕の頬を指で突いた。

「なら・・これから僕の弟か妹を産んでよ」

「え・・?」

それまで優しく微笑んでいた母さんの顔が一瞬硬直した。

「な、何を言ってるのよ?馬鹿ね、私がいくつだと思ってるの?」

母さんはすぐに笑顔を取り戻して、優しい笑顔を見せながら僕のおでこを突いた。

「母さんはまだ若いよ♪これからだってこども産めるんじゃない?」

「またぁ、やめてよ!あなた、本気で言ってるの?」

母さんの顔が強張ったり、弛んだりと忙しく変化している。

「でも、母さん一人じゃこどもできないんだから、父さんにも頼んでみようかな?」

真面目な顔でそう言った後で僕はからかうように母さんの顔を覗き込んだ。

「コラ!大人をからかうんじゃないの!」

母さんが怒った顔をして僕の頬をつねった。

「痛い!痛い!わかったよ。ごめんなさい」

本当に痛かった。

僕は平謝りに謝った。

「馬鹿な事言わないでね?」

そう言って僕を睨んだ後、母さんは優しく微笑んだ。

(でも・・加藤に中に出されて大丈夫なの?もしかして、妊娠とかしちゃったらどうするんだよ?)

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