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柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第3章 古傷と爪痕
「で、お前はそれ聞いて俺があいつとヤッたと思い込んで、口も利かなきゃ目も合わせなくなったのか」
「…う…」
そう言われて思い出してみると、ローゼルはサクナと寝たことがあるとは、一言も言っておりません。
サクナのほくろと傷を見たことがあり、それを知っているのは姫だけではない、と言っただけなのです。
(…すごい勘違い…すごいうっかり、すごい恥ずかしい勘違いした…!!!!)
素直で単純でちょっとお馬鹿な姫は、勘違い「した」のではなく「させられた」可能性もあるなどということは夢にも思わず、自分の恥ずかしいうっかりっぷりに、深く落ち込みました。
「う…ごめんなさい…ゆるして…」
ローゼルとサクナの間には何もなかったことが分かったのですから、ほっとしても良い筈なのですが。
それを何倍も上回る自分の思い込みへの恥ずかしさで、姫はまたぎゅうっと縮こまりました。
「いーや、許さねえ」
「…そ、よね…」
身に憶えが無いサクナにしてみれば、自分の身持ちが悪いと疑われたようなものなのです。
怒られても当然だわ、と姫はますます縮こまりました。
「…う…」
そう言われて思い出してみると、ローゼルはサクナと寝たことがあるとは、一言も言っておりません。
サクナのほくろと傷を見たことがあり、それを知っているのは姫だけではない、と言っただけなのです。
(…すごい勘違い…すごいうっかり、すごい恥ずかしい勘違いした…!!!!)
素直で単純でちょっとお馬鹿な姫は、勘違い「した」のではなく「させられた」可能性もあるなどということは夢にも思わず、自分の恥ずかしいうっかりっぷりに、深く落ち込みました。
「う…ごめんなさい…ゆるして…」
ローゼルとサクナの間には何もなかったことが分かったのですから、ほっとしても良い筈なのですが。
それを何倍も上回る自分の思い込みへの恥ずかしさで、姫はまたぎゅうっと縮こまりました。
「いーや、許さねえ」
「…そ、よね…」
身に憶えが無いサクナにしてみれば、自分の身持ちが悪いと疑われたようなものなのです。
怒られても当然だわ、と姫はますます縮こまりました。