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柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第7章 暇とお仕事
(あー…暇だわ…)

この屋敷に来て、もうすぐ一週間。
スグリ姫は、一人で部屋に居りました。
夕方まで、姫以外の人は皆やることがあるので、部屋で昼寝でもしていたらどうかと言われたのです。
昼寝というものは、するなと言われればしたくなりますが、しろと言われると、出来ないものです。

(…バンシル、面接進んでるかしらね…)
姫はクッションを抱えて長椅子にだらだらとだらしなく半分寝転びながら座り、自分だけが暇になってしまった経緯を思い返しました。


「スグリ、バンシル。面接のために雇い人候補を呼ぶのは、明後日からでいいか?」
一昨日、サクナと姫は、バンシルとクロウも交えて、今後のことを相談しました。

都で相談した婚礼や儀式等の日程とこちらでの諸々の日程、それにタンム卿と相談したサクナの仕事の日程などを確認したり、近々行う姫を当主の婚約者としてお披露目する会のことを相談したり、必要な手配を確認したりと、話し合うことは沢山ありました。
とりあえず大まかなことを確認し、細かいことはまた後日ということになったのですが、姫がこちらに住まうにあたって新しく雇う使用人の件はバンシルが居る間に決めねばならないので、先に話を詰める事になりました。
人選をして教育をして、しばらく働いて屋敷に慣れて貰わねばならないので、今回の訪問の間に出来ることはしておかなくては間に合いません。
人の募集はしてあり、候補者は集まっていたので、なるべく早く面接をしようという事になったのです。

「ええ!良いわよね、バンシル」
「はい、よろしゅうございます…が…」
「何だ、バンシル」
「姫様は、最終決定になるまでは、同席されなくても良いと思いますけど」
「え、どうして?」
「何でだ?」
二人に聞かれたバンシルは、サクナの方に答えました。

「姫様に、人を選んだり出来るとお思いですか?」
「あー…だが、選べねえったって、そこまで酷くねぇだろ」
「出来るわよ、バンシル!サクナも、そこまでひどく無いって、なんか、ひどくない?!」

バンシルは溜め息を吐いて、膨れているスグリ姫に向き直りました。
「姫様?」
「なあに、バンシル」
「姫様のおっしゃりたいことは良く分かりました。では今から、使用人候補に応募した人達を選ぶ練習をしてみましょう」
「うん?…うん、練習ね!」
練習しようという提案に、姫は素直に頷きました。
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