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イかせ屋…2
第2章 その男、絶倫につき…



ただのキス…。

焦らすようなキス…。

ゆっくりと味わうようなキス…。

焦れったくて私から舌を出して彼の舌に触れる。

すっ…と逃げる彼の舌…。

逃げないで…。

追いかけるように昌さんの着物を握りしめると今度は、ぐっ…と引き寄せられて荒々しく口の中に舌が入って来て私の舌へと絡み付く。

まさに溶けるキス…。

息をするのも忘れちゃう。


「っんは…。」


ゆっくりと昌さんが離れながら私の顔を撫でて来る。

その指先が顔から首筋へと焦らすように移動をすると料理の事なんか綺麗に忘れちゃう。


「梓…。」


首筋を撫でながら私の目を真っ直ぐに見て名前を呼ぶ。


「はい…。」


もう、好きにして!

そんな気分…。


「ピルを止めろ…。」

「はあっ!?」


一気に天国行きの階段から現実世界へと突き飛ばされた気分になる。


「俺と結婚して俺の跡取りを産んでくれ。」


………。

だから…、それっ…。

プロポーズのつもりですか!?

愕然としてしまう。


「ご飯を作るから…。」


わなわなと震える唇からそんな言葉を吐く。


「梓…?」

「ご飯を作るの!だから、あっちで待ってて!」


ひとまずはワンコにお預けを喰らわす。

しょんぼりとリビングのソファーに座る昌さん。

捨てられた仔犬みたいで可愛いけれど、ここはちゃんと躾をしなければとか考える。

ピルを止める?

絶対に無理!

隙あらば私を感じさせて、その気にさせてイかせて来る男です。

しかも、絶倫…。

簡単にはイッてくれないくせに、イッても萎える事なく私を抱いて来る人…。

ああ…、やばい…。

考えるだけで、また身体が熱くなって疼いちゃう。



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