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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第4章 薔薇はネズミにはなれません
●月●日

「ふう…」
「お疲れ様でございやしたねー」
館に帰り着いた俺は、お嬢様に声を掛けた。

今朝お嬢様が茶会の話を聞いた途端に、スグリ様に茶会の説明をしに行くと言い出したもんで、俺は心底驚いた。
お嬢様は、そういう方じゃ無え。無駄なお節介を焼いたりするような質じゃ無ぇのが、お嬢様の気品の所以だ。
お嬢様はどうやらカヤネズ…スグリ姫様を気に入っておられる様だが、お嬢様自身はそれを認め無ぇだろうねー。そんな所もお嬢様らしいんで、どうでも良いっちゃ良いんだがな。

サクナ様の屋敷では、吸った揉んだ…じゃ無ぇわ、すったもんだが有った末に、茶会の件をお姫さんに説明する事が出来た。その後首尾よく使者が来て、今日の所は落着した様子だった。あとは茶会の当日どうなるか、だな。
…しかし、無駄に疲れやしたねー。
お嬢様もお疲れなのか、さっさと酒瓶とグラスを出したね。
分かります、飲みてぇですよね。
今日は、お止めしやせんぜ。俺もイケる口ならご相伴してぇ所ですが、下戸ですからねー。

いやー、それにしても、あのお二人が日頃はあそこまでベッタベタだとは、思いやせんでした。
サクナ様はこの夏までは特定の女に入れ込む事なんざ有りやせんでしたからねー。
それがまるで別人の様ないちゃいちゃっぷりで。
前にもいちゃいちゃベッタベタしてると思ったこたぁ有りやしたが、あんなのぁ序の口でした。
家の外だとか、人目が有るとか、そういうのが無ぇと、ああなるんですねー。自分ちん中で、煩ぇ他人の目が無ぇと、常に甘ったるさで反吐が出そうにいちゃいちゃ、ベッタベタなんですなー。
…と思い出してる間にも、お嬢様の酒瓶の中身は、みるみる内に減っていった。
お嬢様もあのベッタベッタにゃあ相当参ってらっしゃるようだねー。
そう思っていたら、お嬢様が意外なことを呟きなさった。
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