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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第15章 約束は、守るものです
「……やだ!違うわよ?」
「へ?」
俺の殺気を感じ取ったのか、お嬢様が慌てなすった。
「お前も一緒に居たじゃない!……ほら、スグリ様のお茶会の招待の時の……サクナ様のお部屋に行った時に」
そう言うとお嬢様は俺の唇を可愛らしい舌でぺろっと舐めて輪郭をなぞってちゅっと吸い、触れているそのまま、話し始めなすった。
「……扉を開けたら、見えてしまって……サクナ様とスグリ様が、こんな風に……」
……………………。
………………あー!
あれか!あの、「その程度のなんかじゃない口づけ」か!!!
なるほど……こりゃあ確かに、その程度のなんかじゃねーですね……!!!!
「……って事ぁ、見ただけなんですね?」
「そうよ」
「しちゃあいねーんですね?」
「馬鹿っ!!!!してなんか、居ないわよっ!!」
あー………………良かった……!!
サクナ様、うっかり殺意を抱いちまって、すいやせんでした……!!
こりゃ、疑っちまったお嬢様のご機嫌も、取っとかねーといけねぇね。せっかく唇が触ってるんで、ムッと尖らしてても柔らけーえ唇を、ちゅっと吸っとく事にする。仲直りの口づけって奴だなwww
「……ずーっと、すっげえ、心配してたんですぜ……」
「え?」
「気絶する前の二度目の口づけから、ずっとでさあ。すっげー気持ち良過ぎて、すっげー驚いて、すっげー心配して、すっげー、妬きました。こんなエロい事、どこで誰に教わってらっしゃったんだろうって、ずーっと気になっちまって」
「……馬鹿ねえ」
お嬢様は呆れた声を出しちゃあ居たが、お顔は花の様にほころんでらっしゃった。
「あの時、初めてだって、言ったじゃないの。……ねぇ?」
「何ですかい?」
「そんなに、気持ち良かったの?」
「そりゃあ、勿論。まるで天国みてーで、最後に離れんのが惜しくって……そんな大それた事しちゃいけねぇたぁ思ったんですが、我慢できねーでちょっとだけ吸っちまいやした」
「……馬鹿」
ふざけ半分本気半分で大仰に答えると、お嬢様は恥ずかしそうに、嬉しそうに、艶やかに、微笑んだ。