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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第7章 火中の栗には気をつけましょう
「奥様?旦那様は、奥様がご心配なんですよ」
「そっ…それはっ…、そう、かもっ…だけど」
侍女にそう言われたスグリ様は、なんだか苦しそうに反論なさった。腹でも痛ぇんですかい。
「旦那様は本当に奥様の事を、大事になさってらっしゃるんですのね」
それを見ていた年嵩の調理人の女が、にこにこしながら言った。
「お幸せですわね。羨ましいくらいですわ」
「それはっ…そうねっ…」
ウサギ姫は、真っ赤になった。
腹痛による発熱じゃあねぇですね。
照れてらっしゃるんだね、素直だねー。
ウチの小麦…じゃねぇわ、お嬢様も、多少この素直さが移ってくれても構わねーよな。いや、お嬢様があんまり素直すぎても気持ち悪…いやいや、お嬢様らしくねーですけどもね。
素直なウサギ姫は、過保護なお節介に納得されたのか、嬉しそうにサクナ様に笑顔を向けられた。
「色々ありがとう、行って来ます!よーく、気をつけるわね!」
「ああ。楽しんで来い」
頭をわしわし撫でられているウサギ姫を見ていたお嬢様は、俺にむっつりぶすくれた顔を向けられた…笑顔じゃねーんですかいw
「行って来るわね、ビスカス」
「へえ。…えーっと、一応、お気をつけなさって」
お嬢様はウサギ姫と違って、ガキの頃はクソほど行ったからね、栗拾い。
毬がささって手当てをして差し上げたことも有るし、栗が爆ぜて泣きなすったりもした。
それどころか開けたら先にリスに取られてたり虫が食ってたり、挙句の果てに緑の奴を叩き落としてまだ食えなかったりと、あらゆる事を経験なすってるからねー。
今更助言なんざ無ぇが、何も言わねーってのもね。
そんな俺に、小麦は踵を返しながら、冷たく言い残した。
「えーっとと一応は、要らない。」
…すいやせん。
俺は敷地の中にきゃあきゃあ言いながら出掛けていく集団最後尾のお嬢様の後姿に、お気をつけて~と力無くお座なりに手を振った。
「あー、行っちまったな…」
見送った俺とサクナ様は、今日の仕事にひっそりと向かった。
男は寂しいもんだね。茶会もそうだったが、きゃあきゃあ言う集団にゃあ、混じれねーもんな。どうぞって言われても、混じりたくもねぇけどなw
「茶会と違って、男子禁制って訳じゃねぇでしょうが、女にゃあ女同士の付き合いが有りやすからねー。仲良く馴染まれてて、何よりでしょうよ」
そう話しながら俺は、うちの若奥様の事を思い出した。
「そっ…それはっ…、そう、かもっ…だけど」
侍女にそう言われたスグリ様は、なんだか苦しそうに反論なさった。腹でも痛ぇんですかい。
「旦那様は本当に奥様の事を、大事になさってらっしゃるんですのね」
それを見ていた年嵩の調理人の女が、にこにこしながら言った。
「お幸せですわね。羨ましいくらいですわ」
「それはっ…そうねっ…」
ウサギ姫は、真っ赤になった。
腹痛による発熱じゃあねぇですね。
照れてらっしゃるんだね、素直だねー。
ウチの小麦…じゃねぇわ、お嬢様も、多少この素直さが移ってくれても構わねーよな。いや、お嬢様があんまり素直すぎても気持ち悪…いやいや、お嬢様らしくねーですけどもね。
素直なウサギ姫は、過保護なお節介に納得されたのか、嬉しそうにサクナ様に笑顔を向けられた。
「色々ありがとう、行って来ます!よーく、気をつけるわね!」
「ああ。楽しんで来い」
頭をわしわし撫でられているウサギ姫を見ていたお嬢様は、俺にむっつりぶすくれた顔を向けられた…笑顔じゃねーんですかいw
「行って来るわね、ビスカス」
「へえ。…えーっと、一応、お気をつけなさって」
お嬢様はウサギ姫と違って、ガキの頃はクソほど行ったからね、栗拾い。
毬がささって手当てをして差し上げたことも有るし、栗が爆ぜて泣きなすったりもした。
それどころか開けたら先にリスに取られてたり虫が食ってたり、挙句の果てに緑の奴を叩き落としてまだ食えなかったりと、あらゆる事を経験なすってるからねー。
今更助言なんざ無ぇが、何も言わねーってのもね。
そんな俺に、小麦は踵を返しながら、冷たく言い残した。
「えーっとと一応は、要らない。」
…すいやせん。
俺は敷地の中にきゃあきゃあ言いながら出掛けていく集団最後尾のお嬢様の後姿に、お気をつけて~と力無くお座なりに手を振った。
「あー、行っちまったな…」
見送った俺とサクナ様は、今日の仕事にひっそりと向かった。
男は寂しいもんだね。茶会もそうだったが、きゃあきゃあ言う集団にゃあ、混じれねーもんな。どうぞって言われても、混じりたくもねぇけどなw
「茶会と違って、男子禁制って訳じゃねぇでしょうが、女にゃあ女同士の付き合いが有りやすからねー。仲良く馴染まれてて、何よりでしょうよ」
そう話しながら俺は、うちの若奥様の事を思い出した。