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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第2章 好みの問題です
●月●日
「お帰りなさいませー、お嬢様」
お嬢様がお帰りになった。
姿を見ねーうちから、それが分かった。
俺が犬みてぇな耳の持ち主だからでも、お嬢様のイヌだからでもねーぞ。
扉がすげぇ音で閉められたからだ。
「ビスカス。どうしてお前、私より先に帰ってるの」
そこは「ただいま、ビスカス!」じゃねぇんですかい。
躾が悪いね、誰が躾けたんだよ…って、俺かw
「へい。サクナ様をお連れしたら、やること無くなったんで帰されやした」
「手伝わなかったの?」
「いやー、お前とやるより俺だけのが速ぇ、って追い払われやした」
ほんとかよ、と思ってしばらく見てたが、ほんとだった。
ありゃ、あれだな。カヤネズミだな。
スグリ様が気になって、よっぽど早く戻りたかったんだな。
「お嬢様こそ、カヤ…あー、スグリ姫様は、どんな御方でした?」
いけねえいけねえ。
いくらぴったりな愛称でも、お姫さんをネズミ呼ばわりしてんのがばれたらいけねえ。
言っちゃいけなさ加減としちゃあ、子種のドレスと良い勝負だな。
俺が守秘義務について考えていると、お嬢様はグラスを出して酒を注ぎ始めた。
「…ご機嫌斜めでいらっしゃいますねー。ほどほどになさって下せぇよ」
………………。
うわ。
怖っ。
すげー目で、ぎらりと睨まれた。
さすが水晶の薔薇だな、見えねぇ棘がすげー刺さるね。
素晴らしい切れ味、さすがお嬢様だな。
「あんな…あんな世間知らずで物知らずで騙されやすい女の、どこが良いのっ!?」
…お。
飲み干したね。
二杯目いっちゃいますか。
多分これ一本開けるね。
「お姫さん、性格悪ぃんですか」
「悪くはないわよ!ただ、ひたすら頭が弱そうなのよ!」
…なるほど、なるほど。
そりゃーますますお嬢様にゃあ興味が湧かねー訳だ。
世間知らずで物知らずで騙されやすくて頭が弱そうで押したらへこむ果物系でぶっかけられても文句を言わねー、カヤネズミ。
そーいう女がお好みでしたか。
そりゃかなり特殊な趣味だね。
ウチのお嬢様をはじめとして、この辺の女は気が強ぇからね。
騙したら刺されそうだし、ドレスの上からぶっかけたら張っ倒されるね。
それか、あれだ。
そーいう趣味を許してくれる女だったら、ここにぶっかけろって命令されるね。
どっちかっつーとお嬢様はそっちのタイプd
「ビスカス。」
「へい」
遮られたね。まだ考え中ですぜ。
「お帰りなさいませー、お嬢様」
お嬢様がお帰りになった。
姿を見ねーうちから、それが分かった。
俺が犬みてぇな耳の持ち主だからでも、お嬢様のイヌだからでもねーぞ。
扉がすげぇ音で閉められたからだ。
「ビスカス。どうしてお前、私より先に帰ってるの」
そこは「ただいま、ビスカス!」じゃねぇんですかい。
躾が悪いね、誰が躾けたんだよ…って、俺かw
「へい。サクナ様をお連れしたら、やること無くなったんで帰されやした」
「手伝わなかったの?」
「いやー、お前とやるより俺だけのが速ぇ、って追い払われやした」
ほんとかよ、と思ってしばらく見てたが、ほんとだった。
ありゃ、あれだな。カヤネズミだな。
スグリ様が気になって、よっぽど早く戻りたかったんだな。
「お嬢様こそ、カヤ…あー、スグリ姫様は、どんな御方でした?」
いけねえいけねえ。
いくらぴったりな愛称でも、お姫さんをネズミ呼ばわりしてんのがばれたらいけねえ。
言っちゃいけなさ加減としちゃあ、子種のドレスと良い勝負だな。
俺が守秘義務について考えていると、お嬢様はグラスを出して酒を注ぎ始めた。
「…ご機嫌斜めでいらっしゃいますねー。ほどほどになさって下せぇよ」
………………。
うわ。
怖っ。
すげー目で、ぎらりと睨まれた。
さすが水晶の薔薇だな、見えねぇ棘がすげー刺さるね。
素晴らしい切れ味、さすがお嬢様だな。
「あんな…あんな世間知らずで物知らずで騙されやすい女の、どこが良いのっ!?」
…お。
飲み干したね。
二杯目いっちゃいますか。
多分これ一本開けるね。
「お姫さん、性格悪ぃんですか」
「悪くはないわよ!ただ、ひたすら頭が弱そうなのよ!」
…なるほど、なるほど。
そりゃーますますお嬢様にゃあ興味が湧かねー訳だ。
世間知らずで物知らずで騙されやすくて頭が弱そうで押したらへこむ果物系でぶっかけられても文句を言わねー、カヤネズミ。
そーいう女がお好みでしたか。
そりゃかなり特殊な趣味だね。
ウチのお嬢様をはじめとして、この辺の女は気が強ぇからね。
騙したら刺されそうだし、ドレスの上からぶっかけたら張っ倒されるね。
それか、あれだ。
そーいう趣味を許してくれる女だったら、ここにぶっかけろって命令されるね。
どっちかっつーとお嬢様はそっちのタイプd
「ビスカス。」
「へい」
遮られたね。まだ考え中ですぜ。