この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第8章 ビスカスくんの一番長い日
…もしもし?お嬢様?
吸ったとか吸われたとかってなぁ、嫁入り前の娘が鬼の首でも取ったみてぇに使う様な言葉じゃ、ねーんじゃねーですかい…?
イッちまいそうになりながら、俺は段々、可笑しくなってきた。
ムキになって絡んでくるお嬢様が、小せぇ頃のお嬢様に、ちょっとずつ似て来たみてーに思えたからだ。

「や、それは…全くの不可抗力で…」
不可抗力。抗う事の出来ねぇ力。
まさに、咲き誇り匂い立つ大輪の薔薇の花の如き、お嬢様の為にある様な言葉…なんだが。
「お黙り。」
お嬢様はぴしゃりと遮って目を怒らせて、俺のおでこにおでこをコツンとくっつけた。

「そんなはしたない事を、私だけが勝手にした事だなんて濡れ衣着せて、女に恥をかかせるなんて、いい度胸だわね?さっさと責任お取りなさいな」
「いや、ほんとに、そんな積もりじゃ…」
「五月蝿い。悪足掻きは見苦しいわよ。それから、私と踊って一番くるくる回してくれるって約束した責任も、忘れずに取って頂戴ね。やらなかったら、絶対一生許してあげないことよ。家に籠もって、この大嘘吐きで下品な変態猿野郎!!…って罵りながら、毎日泣き喚いて暮らしてやるわ。…いい気味だこと」
「うわ、酷っ…」
下品はともかく、変態猿野郎なんて口になさったら、お嬢様の品位が著しく損なわれますぜ?絶対に止めて欲しいお振る舞いだ。

「毎日、お酒も飲むわよ。お前が居なきゃ、誰も止めたり出来ないでしょうね。…浴びるほど飲んで、会う人会う人に、片っ端から絡みまくってやるんだから…ざまを見なさい」
「…はは…ほんっと、最っ悪ですねー…」
俺は、急に眠くなって来て、変に幸福な気分で、目を閉じた。

「ちょっと、ビスカス!…ちゃんと、聞いてる?!」
聞いてます、聞いてます。
…あー。こーいうのも、悪く無ぇなあ…。
お嬢様にずーっと罵られながら眠りに就くってなぁ、なかなか俺に相応しいやね…。

「…ねえ、ビスカスってば……」
奇妙な満足感とともに目を閉じてたら、お嬢様の声が、段々小さくなった。

「……ビスカス…?」

(何ですかい、お嬢様…)

「……ずっと、我が儘ばっかり言って、ごめんなさい……」

…うっわ。びっくりした。
お嬢様が、謝った。
びっくりし過ぎて、抜け掛けた魂戻って来たわ。
/141ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ