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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第12章 猿と刃物は使い様です
サクナ様ぁ潰れ切りしたオレンジの、潰れて無ぇとこにナイフを当てて、すっすっと何回か刃を動かした。
今度は見事に、そこから切れた。
両方の切った面を俺に向けて見せてくれたが、潰れ切りとすっと切ったのたぁ、全然違う。
「刃物は、使い様だ。同じ刃物を同じ人間が使っても、使い方次第でこんなに結果が変わるんだ」
サクナ様は、反対側から俺の居る側に回って来た。
「お前は、何も持ってなけりゃあ、どんな事でも出来る奴だ。普通に考えりゃあ、持った時だけ出来なくなる訳が無え。出来ねえと思うのを、まず止めろ。せっかく切れる刃物を持ってんだ、使い方を憶え直せ。……今からお前の後ろに立って、手を持つぞ。良いか?」
「へい」
俺が頷くと、背後に回って手を取った。サクナ様が最初に断ったなぁ、俺が反射的に肘打ち入れたりしねー様にだ。職業病って怖いw
まずサクナ様は俺の手にナイフを持たせ、ぎゅっと握り込みすぎる癖を直した。
それから左手にオレンジを持たせ、掴むのを止めさせて、軽く押さえるだけにする様に直した。
背後から包まれる、すげー安心感と安定感。惚れそうです。
「……少しは、上手になってくれりゃあ良いんだが……こんな風に教えてやったなぁ、大人じゃ他にスグリだけだぞ」
「そうなんですか?やー、なんか、スグリ様に悪ぃですねえ」
「あ?」
「や、背中から包み込まれてると、このまま抱かれても良いのよって気分に……」
「止めろ。絶対お断りだ」
軽口を叩きながらも、修業は続いた。
すいやせんね、ウサギ姫様。大事な旦那をお借りしちまって……
……ってか、いつ、こんな事教えたってんだ?ここに来てからか?それとも、まさか、こうやって、他人様の見合い相手を落としたのか!?
……いやー、悪い男だね、サクナ様www
「これで、ゆっくり手前に引け」
「引くんですか」
「多分お前にゃその方が上手く行く」
そう言われながら、一緒にナイフを持って引く。
「……もう引けやせん」
「そしたら向こうに押せ。こんな風にだ。上から下に押すんじゃ無ぇぞ。ナイフを向こうに滑らせんだ」
「お…おおおおお!」
一枚、丸く、オレンジが切れた。
ちゃんと、切れた。茶に引き続いての快挙だ。
……お嬢様!奇跡です!
お嬢様の僕のビスカスは、生まれて初めて、オレンジをちゃんと切れやしたぜー!!
今度は見事に、そこから切れた。
両方の切った面を俺に向けて見せてくれたが、潰れ切りとすっと切ったのたぁ、全然違う。
「刃物は、使い様だ。同じ刃物を同じ人間が使っても、使い方次第でこんなに結果が変わるんだ」
サクナ様は、反対側から俺の居る側に回って来た。
「お前は、何も持ってなけりゃあ、どんな事でも出来る奴だ。普通に考えりゃあ、持った時だけ出来なくなる訳が無え。出来ねえと思うのを、まず止めろ。せっかく切れる刃物を持ってんだ、使い方を憶え直せ。……今からお前の後ろに立って、手を持つぞ。良いか?」
「へい」
俺が頷くと、背後に回って手を取った。サクナ様が最初に断ったなぁ、俺が反射的に肘打ち入れたりしねー様にだ。職業病って怖いw
まずサクナ様は俺の手にナイフを持たせ、ぎゅっと握り込みすぎる癖を直した。
それから左手にオレンジを持たせ、掴むのを止めさせて、軽く押さえるだけにする様に直した。
背後から包まれる、すげー安心感と安定感。惚れそうです。
「……少しは、上手になってくれりゃあ良いんだが……こんな風に教えてやったなぁ、大人じゃ他にスグリだけだぞ」
「そうなんですか?やー、なんか、スグリ様に悪ぃですねえ」
「あ?」
「や、背中から包み込まれてると、このまま抱かれても良いのよって気分に……」
「止めろ。絶対お断りだ」
軽口を叩きながらも、修業は続いた。
すいやせんね、ウサギ姫様。大事な旦那をお借りしちまって……
……ってか、いつ、こんな事教えたってんだ?ここに来てからか?それとも、まさか、こうやって、他人様の見合い相手を落としたのか!?
……いやー、悪い男だね、サクナ様www
「これで、ゆっくり手前に引け」
「引くんですか」
「多分お前にゃその方が上手く行く」
そう言われながら、一緒にナイフを持って引く。
「……もう引けやせん」
「そしたら向こうに押せ。こんな風にだ。上から下に押すんじゃ無ぇぞ。ナイフを向こうに滑らせんだ」
「お…おおおおお!」
一枚、丸く、オレンジが切れた。
ちゃんと、切れた。茶に引き続いての快挙だ。
……お嬢様!奇跡です!
お嬢様の僕のビスカスは、生まれて初めて、オレンジをちゃんと切れやしたぜー!!