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SSS
第8章 彼を隔つもの
辛うじて、首を動かす
「この前のこと?」
もう一度
「あれは学校側にも謝ったし、もともとお前は悪くないんだから気にするなよ〜」
「…っ……意味ねんだよそんなこと!!」
熱が、自分の思惑とは別の方向に爆発した
違うことを違うと言ったところで
やれと言われたことをやったところで
相手〈アイツラ〉の中で決まってしまった感情はもう覆らない
“ああ……そうだ”
「だから…気になんてしてねぇよ……」
そんな奴らとの繋がりなんて–––
******************************
七月七日–––
この数日、凪は入りもしない教室の前で立ち尽くしてばかりいた
“往生際が悪い”
自分でもそう思う
どうせ何をされても–––美和が側に来ても、もう従わないだろうに。
裏切られるなら、そんなもの最初からいらない