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SSS
第2章 隠された想い
そんな姫の言葉に麗夜はおいおい、と呆れ顔になった
「別に最近仕事が立て込んでいただけで、普段はそこまで多くはない。
俺が出るような案件ばかりなら、お前の父親の能力が疑われるぞ」
「ぅ……確かにそれもそうね」
彼が”トーチャー”としていることが少ないと聞き綺梨はどこかほっとしていた
「それで?」
「え?」
「お前はなんでこんなに早く来たんだ?」
「あっ、そうそう!」
綺梨の顔がまた子供のように無邪気に輝く
「イースターって知ってる?」
「ああ、存在は」
「エッグハントは?」
「ウサギが隠した卵を探して見つけ出すという設定のやつだろう」
意外と知っている麗夜に綺梨は若干不満そうな顔をしていた
「詳しいわね……やったことあるの?」
「ない」
これを教えてくれた人は、イースターを迎える前に自分の前から消えてしまった
麗夜の眸が一瞬瞑《クラ》く沈む