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SSS
第2章 隠された想い



「私ね、イースター・エッグを作ったの」

「ああ、あの卵を……」

「卵を飾り付けたものよ」



これ以上先を越されるのが嫌で、綺梨は慌てて彼の言葉を遮る



「つまり……」

「ええ、それを見つけ出して欲しいの」



なるほどな、と麗夜は軽く頷く

下らない遊びだがコイツ相手なら付き合ってやるのもまた一興



が–––



「安心して。貴方が行けないようなところには隠してないから」

「そのようだな」

「……?」



自分の後ろを見てクックッと笑う麗夜に綺梨は顔を顰めた



「それってどういう意味……」

「ワン!」


背後から聞こえた鳴き声にサッと振り向く



「あっ、ケン!」



嬉しそうに尻尾を振る愛犬。

その足元には、気合いを入れて装飾した小さな卵。



ケンは”さぁ褒めて!”と言わんばかりに尻尾を振っている



「……」

「クックッ…良くやった、ケン。

これで勝負は俺の勝ちだな」

「こ、こんなのナシに決まってるでしょう!」



愉しげに卵を放り上げる麗夜を睨みつける綺梨。


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