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SSS
第6章 たとえ貴女に逢えなくても

真っ白な馬に跨って。
その上
’この闘い、お前達は勝てる’
そうまで言い切ったのだから。
「いや……兎に角、儂らはやはり神に護られているということだな」
「……」
その言葉にガロもリーも一瞬眸を曇らせたが、他の長たちに倣い何も言わなかった
「…皆、疲れているだろう。明日は模擬戦もある。今日は解散にするまいか」
ガロの言葉に全員が唸るように賛同し、ばらばらとその場を離れる
リーも最後にテントを出ると、自分の一族が待つところへと足を向けた
「ねぇほら……リーに見つかるわよ」
一つのテントの裏に差し掛かった時、男女の囁くような笑い声が聞こえてきた
「ハァ……」
潜めている声から、自分の親友なのだとすぐ分かる
「もう見つかってるぞ」
その場で呆れたように空を仰ぎながら、隠れる二人に声をかける
「やべ…」
「だから言ったのに」

