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SSS
第7章 海の中のそのタダ中で
「本当にありがとう。何から何まで迷惑をかけてしまってごめんなさい」
「だからそれは言うなって。困った時はお互い様って言葉、知ってるだろ」
クリストフの台詞にミゲルがフンと鼻を鳴らす
「んだよ。お前が困ってても絶対助けてやらねぇからな」
「お前に助けてもらおうなんて思っていない」
喧嘩腰の二人を気にすることなく、レオンはその間で思案顔だった
「……となると問題は寝所か」
「もともと大人数のための船だ。数は足りてる。
だがさすがにリリアをむさい男集団と寝かせるわけにはなぁ……」
「あり得ないな」
今度はミゲルも、そしてもちろんレオンも同意する
「私は別に大丈夫よ。場所を貸してくれるだけでも……」
「リリア」
余りの危機感のなさにレオンが本気で怒って彼女を睨んだ
「それはさすがに無理だ。オレたちに酷ってもんだぜ。
よし、やっぱ船長室に入ってもらうしかないな」