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第7章 海の中のそのタダ中で



「…………………………。

……ん? ああ、おはよう」

「今寝てたでしょう」



船長室から甲板へと降りる途中の階段で座り込んでいたから声を掛けたのだが、反応があまりにも遅すぎた



「大丈夫? 二日酔い?」

「いや……最近よく眠れなくてな。

寝台以外で寝るのに慣れていないからかもしれん。昨日はなぜか床で寝ていたし……」

「えっ、床!?」



リリアが驚愕の声を上げると近くで作業していたミゲルがピクリと反応する



「ああ。どうしてそうなったのか、記憶はないのだが……」





「……おいクリス」




ミゲルは低い声で隣の男を呼ぶと、



「酔い覚ましにアイツを海に放りなげろ。昔お前の親父さんがやったみたいに」

「あぁ? なんだよ何か気にくわないことでもあったのか?

んなの自分でやりゃあいいだろうが」





「ああ、クリスはすぐに酔いつぶれていたぞ。

見かけのわりに情けないんだアイツは」


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