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第7章 海の中のそのタダ中で

「……よし、やってくる」



クリストフは躊躇いなくレオンの元へ進み出ると、彼が怪訝そうに眉を顰めるより早く軽々と持ち上げ海へと投げ入れた



ﾊﾞｼｬ-ﾝｯ‼︎



レオンがかつて乗っていた船より大きい分激しい飛沫が上がる




「クリストフ！？

えっ、レオン！？ レオン！！」



わけが分からず叫ぶリリアの横で



「大丈夫だ、錨は下ろしてある。置いて行ったりしないさ」



まるで心配していないかのような口ぶりで言う



「しばらくそこにいろ！ しっかり頭が冷えたら上げてやる！」

「クリス！ このくそっ」



船上には届かないが、レオンは強く悪態をつく

まぁ怒らせた理由は分からないでもないが–––それにしても、明らかに面白がっているところもあると分かる



“父親そっくりだな！”



ミゲルとクリスの初対面の日を思い出しながらレオンはただ波の合間を漂った