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SSS
第7章 海の中のそのタダ中で
「さて、うるさいのも消えたことだし」
クリストフは手をパンパンと叩くとリリアに向かって言った
「大丈夫か? 何か足りないものとかはないか?」
「えっと……」
まだ少し戸惑って下を気にしつつリリアは首を横に振る
「大丈夫よ。むしろ申し訳ないくらい。
何か私に出来ることはないかしら?」
「っつってもなぁ……」
力仕事は任せられない
舵を取ったり空を読むのには知識と経験が必要だ
「……あ、そうだ。
なら見張りを頼む。あそこに登って海眺めるだけだ。
何かあったら……まぁヴィークみたいに敵がいるわけでもねぇ。せいぜい天気が変わりそうな時に伝えてくれ」
「分かったわ」
役に立てることがよほど嬉しいのか、リリアは満面の笑みで駆けてゆく
「ったく……無防備だなぁ」
まぁミゲルやレオンがいる限り、なんの心配もないと分かってはいるが–––