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変態センセイの愛人
第8章 指輪
「有村さんと付き合っているうちに元妻のことを忘れられるかなって思って甘えていましたけど、これじゃいつまで経っても忘れられませんよね。
まあ、子供もいなかったので二度と会うことはないんですけど」
「そうなのね……」
なにか言い返したかったけど思い浮かばなかった。
元妻との結婚生活を根掘り葉掘り聞くつもりもないし、聞いたところで北大路さんの気持ちが変わるわけでもない。
そもそも結婚したことがないから、離婚するとどんな気持ちになるのか分からない。
とりあえずマウスに触れて婚活サイトを開いていたブラウザを閉じた。
カチッとクリック音が虚しく響く。