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変態センセイの愛人
第8章 指輪
問い詰めてみると北大路さんは眉根を寄せて俯いた。
太股の上にのせている握りこぶしにも力が入ったように見える。
「離婚しても妻のことが忘れられなかったんです。高校生の時から付き合っていて長い時間一緒に暮らしていたのでそう簡単に切り離せなかったんですよ」
「つまり、私と付き合っていても元妻のことがまだ好きだったのね」
北大路さんは黙ったままこくんと頷いた。
彼女になれても私は愛人と同じような立場だった。
浮気相手になっていたわけじゃないのは嬉しいけどなんだか複雑な気分だ。