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本の夢…
第7章 打ち砕かれた夢



残りの春休みは2回、先生とデートをした。

1回は遊園地。

でも…、凄く遠い街の遊園地だった。

地元では先生と普通にデートも出来ない。

早く学校を卒業したいと思った。

学校が始まった。

クラスは5組…。

4組までは国公立の一流大学狙いの学生ばかりだから8組から5組へのクラスアップははっきり言って異例の出来事だった。

担任の先生は2年の時と同じ英語のおばさん先生。


「上垣さんは生活態度が真面目だから…、成績さえ上がれば5組でやって行けるわ。」


本当のお母さんよりもお母さんみたいに励ましてくれる担任の先生が好きだと思った。

ただ、友達だった未来ちゃんとはますます話さなくなってしまう。


「5組とか別世界の子とは話が合わないからさ。」


そう言った未来ちゃんは彼氏と遊んでばかりの学生になった。

5組は皆んながしっかりとしている子ばかりのクラスだった。

友達になるというよりも各自が自分の目標に向けて頑張るから他の人の事は気にしないという人が多い。


「上垣さんの目標は?」

「司書教諭…。」

「そっか、頑張ろうね。」


赤井さんという隣の席の女の子とそんな話をする。

赤井さんは幼稚園の先生になりたいと言った。

クラスの半分くらいが先生になる為に大学に行く人だと教わった。

だから5組で頑張ろうと思った。

今日は始業式だけだから早く図書館に行く。

図書館の利用時間は午前中だけ…。

図書館の鍵が閉まる。


「クラスアップ、おめでとう。」


先生が頬にキスをしてくれる。


「ご褒美は?」

「ちゃんと用意をして来たよ。」


先生がバスケットを出してくれる。

春休みのデートも先生がお弁当を用意してくれた。



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