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本の夢…
第8章 大人への1歩
その子も三者面談だった。
担任の先生から推薦は無理だと言われてしまった。
5時に先生が鍵をかけるとその子は2階に隠れていた。
先生は慌てて鍵を開けたらしい。
その子が泣きながら先生に話をしたから、あくまでも教師として先生は慰めた。
そこに三者面談で来ないはずの私が現れた。
先生も凄く焦った。
私は学校から飛び出した。
私の担任の先生と会い、私の状況を聞いた先生は必死に私を探してくれた。
私を見つけた時、私は変なおじさんに胸を揉まれていた。
「だから、2度とあんな事はっ!」
先生が私に怒っている。
それが何故か嬉しいと思う。
秘密の恋は終わっていない…。
「先生、ごめんなさい。」
「何もなかったのならいいんだ。」
先生がキスをしてくれる。
私だけなんだといっぱいキスをしてくれる。
「夢だけは…、必ず僕のものにするから…。」
先生の言葉を信じると決めた。
「夢は自分の将来の事だけを考えなさい。」
「うん、いつか先生みたいな本の先生になれるように頑張るよ。」
「それって、学生と秘密の恋をする先生じゃないですよね?」
不安な顔をする先生が可愛かった。
また毎日が図書館に通う日々だった。
先生に恋をした子も時々、図書館に来ているのを見かけたけれど、先生は絶対にその子とは会話をしようとはしなかった。
夏休み前…。
担任の先生から図書館の利用時間を聞かされる。
3年生のみ利用が出来る。
午前中は学校の夏季特別講座があるからだ。
それでも夏休みだから利用時間は3時までと短くなると聞いた。
それでも私は図書館に通い続ける。
先生に勉強をしっかりとやっている姿を見てもらう為だけに通い続ける。