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本の夢…
第8章 大人への1歩



先生がいつものように鍵をかける。

窓に行きカーテンを閉じる。


「まだ勉強をしますか?」


少し拗ねた声がする。


「この問題が解けたら終わります。」


わざと焦らしたように答えてみる。

そういう駆け引きを先生が貸してくれた本で覚えた。


「いいよ…。明日、いっぱい後悔をさせてやるから。」


膨れっ面の先生の言葉にドキドキとする。

明日は図書館がお休み…。

明日は私の誕生日…。

先生に何が欲しいかを聞かれて迷わずに先生と答えた。


「後悔はしない?」

「先生だから後悔なんか絶対にしない。」


その約束。

なのに先生がいっぱい後悔をさせてやるとか言うから何をされるんだろうという期待感で小さな胸が高鳴ってしまう。

先生の指先が私のその小さな胸を触って来る。


「もう…、感じてるの?」


股間がじゅんと湿り熱くなる。


「違うもん。」

「夢のエッチな身体…、好きだよ。」


優しくてやらしい先生のキス…。

もうドキドキとかする恋じゃない。

この切ない想いをいつまでも繋ぎ止めておきたいという愛…。

だから先生に全てを見せて全てを委ねられると思う。

18歳の誕生日は特別だから…。

赤い顔をした先生が私から離れた。


「今日は早く帰りなさい…。」


私から顔を逸らして拗ねたように先生が言う。

クスクスと笑っちゃった。

先生としての立場を必死に作ろうとしている。

先生も我慢が出来ないんだ…。

それを感じるから笑っちゃう。


「じゃあ、また明日…。」

「また明日…。」


愛を覚えると我慢が出来る。

今なら、全てがわかる気がする。

そして、この時間が永遠に続いて欲しいと願う私はまだ半分子供だった。



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