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恋愛成就のおまじない【短編】
第3章 他人以上セフレ未満


 とうとうおまじないを始めて100日目の夜が来た。

 ある決意を胸に教室へと急ぐ。


 “恋が叶った”とは言い難いこの関係を終わりにしよう。

 今更かもしれないけど、勇気を振り絞って告白…してみよう。


 いつもどおり悠然と自分の席に座っている彼に話しかける。


 「あのね大河くん…おまじないは今日でおしまいなの」


 「どうして?」


 「このおまじないは100日やるとある願い事が叶うって言われてて…今日が100日目だから」


 「へぇ…じゃあ明日からは来ないんだね。…わかった」


 驚きもしない、落胆もしない、落ち着き払って淡々とした口調。

 まるであたしとのこの行為をなんとも思っていないかのような態度に心が凍りつきそう。


 胸が痛んでとても苦しいのに
  
    
 「早くシて見せてよ」


 催促をされるけど、とてもそんな気持ちになれない。

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