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HANAMIZUKI ~思いを受け止めて
第8章 マンションの人


幸助said


イライラした・・・。


美晴の財布から金を抜き取っていつも行く居酒屋で飲んでいた。


バカにしやがって・・・。

ポケットから煙草を出し・・・

・・・・ん?・・・

空かよッ!!!


中身が入っていないタバコにもイライラした。

空箱を投げ酒を飲み干すと・・・

俺の目の前に煙草が一本・・・。


「・・・・・・・」

顔を上げると・・・・。


「圭太・・・。」

よく一緒に飲むうちの一人の・・圭太が俺の前に座った・・・。


圭太は仕事帰りなのかネクタイを外し・・・


「なに?今日休み?」

そう言った・・・。

そう・・・こいつ等には会社をクビになったとは言っていなかった。

「あぁ・・・ずっと忙しくて休めなかったから今日は代休・・・」

圭太の煙草を一本貰って火をつけると・・・。


「お前の会社スゲーな(笑)」

圭太がそう言った・・・。


え・・・


何が?


会社をもう何年も前に辞めた俺にはいったい何のことかはわからない。

でもここは話を合わせないといけない。

「そうか?(笑)・・・ってか、会社じゃないんだから仕事の話はやめておこうぜ?」


上手くかわした・・・そう思ったのに・・・。

「お前第一営業部だよな?あの新しい課長!なんだっけ?・・俺仕事で今度お前のとこ行くんだよ(笑)」


圭太は話を続けた。


新しい課長?・・・。


「えー・・そっか!!俺今事業部変わったからなー・・誰になったんだっけ?」

上手くかわす。


圭太はビールを飲み・・・


「あーーー、思い出した!!!日下部さんだ!!!」


・・・・・・。


日下部・・・。


俺と同期じゃねーか・・・。



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