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HANAMIZUKI ~思いを受け止めて
第20章 理想の二人
でもね・・・。
「でも~・・・・俺はあの子が刑務所に入って直ぐ離婚を申し立てたけど・・・。向こうの弁護士にも今精神状態が良くないから少し待ってくれって言われてさー・・・。」
・・・・・・。
「俺にも責任はあるって・・・思ったから・・・。その時期を待ってた。」
「龍君???・・・・奥様は?・・・」
キュッと少し強く美晴ちゃんの手を握った・・・。
「うん・・・。あの~・・・あの日、美晴ちゃん見たろ??女の子が来たの・・・。」
そうだ・・・。
あの日・・・。
「うん・・・。」
美晴ちゃんは少し思い出したのかまた下を向いてしまった。
「あの日ね・・・刑務所出て・・直ぐに会いに来た・・・。でもアイツから美海の事なんてなかった事のように・・・一言も出てこなかった。」
「そう・・・なんだ・・・。あの・・・今はその・・奥様は??」
「俺も昔一緒に暮らしてたアパートは引き払って違うマンション借りてたけど~・・そこも横浜のマンション買って少しして引き払ったし・・・あの子は今は実家がある埼玉に居るよ・・・・。」