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写性 …SHASEI…
第2章 生い立ち

沙絵を沙織の二の舞にさせたくない。

そんな思いで毎日通っていた。

寝込んでいると言われても同じ時間に会いにいく。
沙絵の好きそうな花や食べ物を持って…


「お嬢様はあなたからのプレゼントだと聞いて、喜んでいただいた物を召し上がられるんです。

他の物はほとんど手をつけられないほど具合が悪いのに…」

「そうですか、では明日から喉ごしがよく栄養のある物にしますね。」


「ぜひ、お願いします。」




あぁ、せっかくお父様と会えるようになったのに…


私は喘息の発作を起こしてしまっていた。

お祖父様が心配して部屋にきた。


「あ、会いたくない。嫌い…」

ひゅーひゅーと喉が鳴る中でそう言うと、お祖父様が悲しそうな顔で出ていった。

でも嫌いなものは嫌い。

あぁ、お父様今日もくるかなぁ。
お父様のプレゼントなら食べたい。


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