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写性 …SHASEI…
第5章 発作
沙絵が汚れた手や僕をティッシュを取り拭いていた。
沙絵は布団に潜ったまま手淫し、後処理までしていた。
「お父様…朝…苦しそうにこうしてたでしょう?
楽になったでしょう?」
「ああ…ありがとう。」
「私が苦しい時も助けてくれたから、お父様の時も助けてあげるね。」
何ということか…
沙絵は自分の発作と同じように考えて、何も知らないままに…
そして僕も否定する機会を失ってしまった。
事故のようなきっかけから僕たちは間違った方向に向かっていったのだ。
ここにきて何日目か、夜中にお父様が苦しそうにしていたので目が覚めた。
お母様の名前を呼び、夢を見ているのか、悲しく苦しそうだった。
肩をトントンと叩くと起きて汗を拭き、
「夢か…」
と言って部屋を出ていった。
やっぱりお母様の夢だったのかな、お母様が死んでしまったから悲しいんだろうな。
私のせいで死なせてしまったから…
でも、半分こ…
お父様のせいで、沙絵のせいで、半分こにしようって言った。
楽しいことも半分こ…
悲しいこと、苦しいことも半分こ…
お父様と私、二人だけのおうちだから、なんでも半分こにする。