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溶ける
第3章 母
「救急車呼んで…」
私の姿を見た母は驚いた。
「救急車…救急車…」
母はうわ言のように単語を繰り返して、電話に向かう。
母が私の息子を風呂に入れていたのだろうか。
湯上がりの湯気を纏う裸ん坊の我が子がソファーでバウンドして遊んでいる。
「面白い〜、何かネバネバしている〜」
彼が言うように彼のお尻とソファーの間に、透明なスライムのようなものが糸を引いていたが、
一見でそれが彼の体から出ているとわかり、更に自分のようになる予兆だということまで見えた。