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ほのぼのした時間を
第11章 ハロウィン
2人ともノンアルコールのお酒を注文し、出てきたのは淡いピンク色のカクテル。
「お疲れ様ー。ハッピーハロウィン!」
「…ハッピーハロウィン」
美咲は一気に飲み干すと、すぐに同じものをおかわりした。
「それにしてもヒロくんの会社、ハロウィンに出張なんて入れないでよねー」
「仕事なんだから仕方ないよ…」
「ヒロくんにも仮装してもらって、楽しいことしたかったのに…」
ノンアルコールなのに、酔っ払いのテンションで喋り出した美咲。
やっぱり旦那さんとハロウィンを過ごせなかったのがよっぽど不満だったんだ…
「茜とも楽しかったけど、ヒロくんともパーティしたかったな…1年に一度なのに…」
「あ、電話来てるよ」
「え、ヒロくんだ…ちょっとごめんね」
席から離れた場所で旦那さんの電話に対応してる美咲の横顔が、段々と華やいで笑みが溢れていた。
「ごめんね」
「ううん、旦那さん何だって?」
「ンフフ、内緒」
「えー、なにそれ」