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ほのぼのした時間を
第13章 おじちゃん3
「ふー、ようやっと着いた」
年末の大阪で開催されるフェスに出演した翌日、次のフェスまでスケジュールが空いたので、神戸の実家に帰る事に。
「ただい…」
「こらー、瑞樹!!」
「やーん!」
リビングに入ると、瑞樹がソファにしがみ付いて、それを雪絵さんが引き離そうと必死になってる。
……何やこの光景…
「えっと…」
「あっ、はるくん!」
「はりゅー!!」
雪絵さんの腕からスルリと抜け出して、一目散に俺の方へ駆け寄ってきた。
…てか、この2人以外誰も家に居てないんか?
「はるくん丁度良かった!しばらく瑞樹とお留守番しといてくれへんかな?」
「ええけど…兄貴は?」
「今日は朝からゴルフに行ってたんやけど、出先で腰やられたみたいで…」
「ああ…」
「病院に迎えに行こうとしたんやけど、瑞樹が嫌がって…」
「ええっ?パパっ子の瑞樹が!?」
「うん、ちょっと喧嘩して」
瑞樹がパパと喧嘩って、珍しい事もあるもんやな…
「分かった。雪絵さんは兄貴を迎えに行ったって。瑞樹は俺が見とくから」
「ホンマ?ありがとう。お義父さん達も出掛けて居てへんから、はるくんが帰って来てくれて助かったわ」