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ほのぼのした時間を
第16章 甘い香りに酔いしれて
「ただいまー」
「おかえりなさい」
2月14日、仕事から帰宅すると泊まりに来ていた茜さんが出迎えてくれた。
お風呂に入ったのか、モコモコのパーカー姿で可愛い。
「今日もお疲れ様。ご飯食べてきたんだよね」
「うん」
「あれ、その紙袋は?」
「コレ?スタッフさんからの義理チョコ。皆貰ってたよ」
リビングに入ると、甘い香りがして、テーブルにはチョコが入った可愛い袋が…
「おお、美味そう!今年も手作りしてくれたんや、ありがとう!」
「今年はトリュフビスケットっていうのに挑戦して…」
「うん、美味い…」
「すぐ食べてる!?もう9時回ってるよ」
「そりゃ、茜さんから貰ったチョコはすぐにでも食べたいよ」
茜さんは呆れながらも、レンジで温めた牛乳を出してくれた。
「せっかくやから、貰ったチョコ一緒に食べる?」
「えっ、それ春人が貰ったチョコでしょ?彼女の私が食べるのも…」
「いいって。一緒に食べた方が美味しいやん?」