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ほのぼのした時間を
第16章 甘い香りに酔いしれて

茜さんの分のホットミルクを用意して、貰ったチョコを取り出した。

「このシール、ロティアって書いてあるよ!?あの高級チョコレートの!?」
「そうやね。『女性スタッフでお金出し合って買った』って言ってた」

丁寧な包装を外すと、高そうな箱が現れて、開けると宝石のようなチョコが8つ…

「この前、デパートでバレンタインフェアしてたんだけど、ロティアのチョコ1粒600円近かったものもあるよ」
「これは古参のスタッフさんから『ハルくんにぴったりなチョコだよ』って渡してくれたんよ。俺の好み分かってくれてるんやなー」

それを聞くと、茜さんは面白くなさそうな表情に…

「なに?茜さん妬いちゃった?」
「違います。嬉しそうにしちゃって」
「貰えて嬉しいけど、茜さんからのチョコの方が何倍も嬉しいよ」
「どうだか」

1粒口に放り込んでしばらくすると、急に目を見開いた。

「うわっ!何これ!?中からジュワッて何か出てきた!?」



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