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ほのぼのした時間を
第4章 バカンス
「浮けるようになったから、バタ足の練習しようか」
言われた通り、ゆっくりと足を上下に動かす。
「水面を叩くように足動かしてみて?」
「これで泳げるようになる?」
「ふふっ、焦ったらアカンよ。まだ始めたばっかりやし」
しばらくバタ足をしてると、慣れてきたので深い場所で泳ぐことに。
深い場所は春人の足も付かない所で、春人の腕にガッチリと掴まった。
「手離さないでね!まだ泳げないんだから」
「力入れ過ぎたら、沈んじゃうよ。俺は掴んでるから、軽く手握っといて」
春人の手を握って、顔を水面に付けつつ、バタ足でゆっくりと進む。
「うん、焦らんと、ゆっくりな…」
「お、泳げ、て…」
バシャッ
「ぶへっ!」
少し高い波身体を覆った瞬間、びっくりして春人の手を離してしまった。
手を離してパニックになってしまい、身体が浮かせず、口内に海水が入り込んだ。
「ぶほっ、は、はる…」
「茜さん!」
ヤバい…!
手探りで春人の身体に触れると、無我夢中で抱き付いた。
「ゲホッ、春人…」
「…!!」