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ほのぼのした時間を
第6章 日常3
「まず始めに顔を水につける練習をしましょう」
「泳ぐんじゃないんですか?」
「最初はゆっくり水に慣れていくことが大事なんです。息を吸ったら水に入って。その際は水中で息を吐いて下さい」
肺いっぱいに空気を吸い込んで、息を止めて水に潜った。
言われた通り、水中で溜まった息を吐き出す。
それを何度か繰り返し、次のステップへ。
次はビート板を使って身体を浮かせ、息継ぎの練習。
「身体の力は抜いて、出来るだけ身体は真っ直ぐにして下さい。足も曲げずに」
「はい」
ビート板を掴みながら顔をつけて、先程と同じように水中で息を吐いて、吐き切ったら顔を上げる。
「ぷはっ!」
「息継ぎの際に力を入れ過ぎないで」
何度か繰り返すうちに力を入れず、自然な動きで息継ぎが出来るようになった。
「最後!」
「ぷはーっ!」
「お疲れ様です。長野さんは飲み込みが早いですね。すぐに泳げると思いますよ」
「本当ですか?」