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もしもシリーズ〜自作品のキャラ達のラブシーン満載。
第3章 イケナイ調教師(天地シリーズ)
「幼児返り…ですな」
「………は? 幼児…返り?」
医者は頷いた。
医者が言うには、意識そのものに障害は見られないが、記憶的なものに少し支障をきたしていると口ごもる…
「私も医学書でしか読んだことがないが、………普通の記憶喪失とはちと違いが…たぶんに症状はそれだと思うのですが」
打ち所が悪かったのでしょう…
医者は気の毒そうに、そう付け足した。
幼児返り………
ロイドは不安を抱えてアルを見舞った。
「アル…大丈夫か?」
診察室に入りきょとんとした顔を向けるアルに、ロイドは恐る恐る声を掛けた。
「うん! 大丈夫!それよりお腹すいちゃった!!」
「お腹? あ、ああ…そうだな…」
無邪気にアルは笑顔を向ける。
普通には見えるんだが…
ロイドは戸惑いながらアルと診療所を後にした。
“一時的なものかも知れません…ちょっと様子を見ることにしましょう”
医者の言葉を思い出しながら今夜とってある宿へ向かうロイドの手をいきなり、きゅっとアルは握ってきた。