この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
もしもシリーズ〜自作品のキャラ達のラブシーン満載。
第3章 イケナイ調教師(天地シリーズ)
ロイドは驚いてアルを見た。
アルから手を握ってきてくれた、それは嬉しいにこしたことはない…
ないのだが―――
ロイドはアルのその握り方に違和感を覚えていた。
小さな子供が親に甘えているように、アルは握ったロイドの手を振りながら笑顔を向けてくる。
アル?…
やっぱり、ちょっと…
愛馬を牽いて歩くロイドの隣で、初めて訪れた町を眺めながらアルは鼻歌を歌っている。
無邪気すぎる…
ちょっとした仕草に幼さが見てとれる。
幼児返り…か…
ロイドはアルを気に掛けながら宿に入った。
「いらっしゃいませ。ご予約のロイド・グレーバン様ですね。ダブルの部屋を二部屋でよろしかったでしょうか?」
「ああ、頼む」
そう言ってサインをするロイドの服の裾を、アルはくっと引っ張った。
「……?」
「お部屋、別々なの?」
「……ん?」
アルは長身のロイドを見上げて首を傾げ、無邪気な瞳を投げ掛けた。
「別々はさみしいなぁ…」
「……っ…//」
小石のない場所で、うつ向いて小石を蹴る動作を繰り返す…