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もしもシリーズ〜自作品のキャラ達のラブシーン満載。
第5章 微熱の一夜…(灼熱の砂丘)
満天の星空に近い豪華な船の甲板で、ジャグジーで白く泡立つ温水プールの脇にあるミニバーにアサドは愛美をエスコートする。
観葉植物で仕切られたVIP席の白いソファに腰を下ろすとすかさずシャンパンとフルーツ盛りが目の前に並べられた。
「すごい……」
まるで映画だ…
相変わらず感情表現のボキャブラリーのなさに落ち込みそうになるが、愛美は今の雰囲気に完全に飲まれていた。
“日本では経験できないようなことを──”
確かに日本では無理──
高そうなフルーツ盛りにどうみても高級なお酒。
それくらいなら日本でもあるけどたぶん……
愛美は注がれたシャンパングラスを手にして優雅に微笑むアサドを見つめた。
たぶん──…何よりも一番高級なのはこの王子様だろう──
愛美はアサドに差し出されたシャンパングラスを受け取った。
淡い黄金色のお酒の中で沢山の泡が弾けて踊る。愛美はその絵をウットリと見つめた。