この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
もしもシリーズ〜自作品のキャラ達のラブシーン満載。
第5章 微熱の一夜…(灼熱の砂丘)
金色の中で真っ赤なラズベリーの色が映えとても可愛らしくてロマンティックな飲み物に早変わりだ。
感動して嬉しそうな笑みを浮かべる愛美を見つめ、アサドはそのグラスのシャンパンをマドラーで軽くかき混ぜる──
生き返ったように泡立つシャンパンと中で踊る赤いベリー。
「味は変わらないが女性はこういった物がやっぱり好きだな、マナミもそうか」
アサドは頬を染めてお色直ししたそのシャンパンを飲む愛美を笑いながら見つめた。
「軽くかき回せば炭酸が抜けて酔いが回り難くなる……」
「………」
アサドは愛美を覗き込んだ。
「さっきから何か警戒してるだろう──…俺を」
「──…っ…」
クスリと笑うアサドに愛美は思わず噎せかけた。
咳き込む背中をアサドは軽くさすりながらふっと笑みを浮かべる。
「別に酔わせてどうこうしようとは思ってない──」
アサドはそう言うとさすっていた背中の手をピタリと止めて愛美を見つめる。
「酔わせなくても男と女はどうにかなるときはなるものだ──…」
「───…」
愛美は思いきりゴクリと喉を鳴らし、そう言って見つめたアサドの瞳の端に妖しい光を見た気がした。