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もしもシリーズ〜自作品のキャラ達のラブシーン満載。
第5章 微熱の一夜…(灼熱の砂丘)
美味しく飲んでいた筈のシャンパンが、アサドの放った一言で急に愛美を酔いの渦に巻き込む。
素肌の背中に置かれたアサドの手のひらに何故か意識が集中し、早まる鼓動のお陰で余計に酔いが回っていた。
「あ、あのっ…手をっ」
「ん? どうした」
「せ、背中の手をっ」
「………」
「どけて…くださっ」
しどろもどろになって愛美は口にする。
「こうか…」
「ひゃっ───…」
背中から退けたアサドの手のひらはそのまま下に滑り降り、愛美の腰に回って素肌を撫でていた。
下をうつ向いた愛美を見つめアサドはソファの肘掛けに肘を付いて楽し気に口元を緩める。
そして離れた位置に控えていたボーイに向けて指を鳴らした。
「少し風が出てきた」
アサドの一言にボーイは直ぐにレース仕立ての柔らかなショールを用意するとアサドに手渡して後ろに下がる。
「夜風は肌にあまり良くない──…もう少ししたら中に入ろうか…」
「……っ…は、ぃ」
緊張感が駄々漏れの愛美をアサドは笑い、ショールを掛けた中に手を潜らせて今だ素肌を撫でられたまま、愛美は上擦る声で肩を力ませそう返していた。