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またいつか貴方と
第21章 夏休み
「夢中になってて気付いてないかもしれないけど
もう花火始まってます...」
「聡くんのバカ!!何で言ってくれないの?」
私は聡くんを責めたけど
それは後々考えると間違っていた。
自分の気分が高揚し行った行為。
それで責められる聡くんは
たまったもんじゃないと思う。
「ごめん。聡くんは悪くないのに。」
「いやいや、もう俺としてはこのまま行きたくない
くらいなんだけど沙綾せっかく浴衣着てるから行くか」
私はたこ焼きとりんご飴食べたいと
花火より食べ物の話をすると
いつもの優しい笑顔で笑ってくれた。
会場まで行き少し人がいないスペースに
座ろうとすると聡くんが地面に座り
おいでっと言ってくれたのが足の間だった。
「いいよ!重いし聡くん汚れちゃう!!」
拒否する私を聡くんは笑いながら
無理矢理足の間に座らせた。
地面に座る聡くんは
平気だからと言って聞く耳を持たない。