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またいつか貴方と
第23章 生死の分かれ道
「蛍子ちゃん...何言ってんの?」
落ち着きなさい。と電話の向こうで聡くんの
お母さんの声が聞こえていた。
そして蛍子ちゃんに変わってお母さんが出てきた。
『グズッ。沙綾?学校なのは分かってる。
今なら南病院来れる?
落ち着いて聞いてほしい。
聡が...
トラックに轢かれて...
意識不明の重体なの。』
聡くんが?
事故に遭って
意識不明?
もうお母さん何言ってるの?って
思ったけど電話越しに
男の人の声で本当に申し訳ありません。と
謝っているような声がする。
私はどうしていいかわからなかった。
スマホを持ったまま固まっていた。
『沙綾?どうしたの?』
亜里沙の声で我に返り、亜里沙に説明した。
『泣いてる場合じゃないでしょ?
早くいきな。先生には適当に言っとくから。』
泣いてるの?