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またいつか貴方と
第23章 生死の分かれ道
そんな...
嘘だよ!絶対明日にはごめんなって
笑って私達の前にいるよね。
「そんな…」
私達の会話を聞いていた男の人が
『本当に申し訳ありません。』と
頭を下げているところに
お母さんがやってきてくれた。
『沙綾!!
あゆみと蛍ちゃんも大丈夫?』
お母さんがきてくれてよかったよ。
私はどうしたらいいの?
すると聡くんのお母さんが座り込み
『真理子…聡が…聡が…ッ』と
今まで気丈に振舞っていたのに
泣き崩れてしまった。
そんな聡くんのお母さんを慰めながら
手術室前の椅子に座らせる。
『あんたらここにいつまでいんの?
おめぇらが居てもどうにもなんないの。
あとは弁護士に頼むから帰れ!!!』
蛍子ちゃんはイライラしながら
大声で男の人に怒鳴る。
『蛍ちゃん、お腹の子に悪いからもう辞めな…』
お母さんが蛍子ちゃんも宥めてくれて
少し静かになった。
「何でこんなことに…」
小さな声で言った一言でまた雰囲気が一転する。