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またいつか貴方と
第27章 過酷なリハビリ
あんな怒ってる聡くんを見たのは
初めてではない。
けど私に対して怒りを露にしたのは初めての事だった。
怖い。と思ってしまった。
だから病室を飛び出して病院の中庭を歩いた。
「沙綾?」
振り返ると蛍子ちゃんがいた。
「どしたの?病室行かないの?」
ぐずっ…泣いてはダメ。
そう思いながらも涙が止まらない。
「どしたの??」
蛍子ちゃんに話してしまった。
「あのバカ。大丈夫。
私が今から行くからぶん殴ってやるね!」
「いいの。聡くんの気持ちを考えずに
言った私がいけなかったの。」
蛍子ちゃんは私の肩を抱いてこう言ってくれた。
「沙綾は間違ってない。
だって沙綾は聡のこと思って言ったんでしょ?
なのにバカみたいにムキになったのはあいつだからね。」
蛍子ちゃんは今から行って喝を入れると
少し楽しみみたいにウキウキしている。
だから明日また来てやってと言われた。
分かった。と蛍子ちゃんに言って帰るようにする。