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またいつか貴方と
第30章 居なくなった今
亜里沙は黙って私の手を引いて保健室に
連れてきてくれた。
養護の先生は職員室にいるからと保健室を出ていった。
亜里沙にも聡くんが亡くなった事は言っていない。
もしかしたら知っているけど
私の為を思って言わないだけかもしれない。
『沙綾、ゆっくりでいいから
話せるようになったら話して。』
この様子だと亜里沙は知らないんだろう。
いつかは亜里沙にも言わなきゃいけないことだから。
「...く、んが…っんじゃ、た」
『ん?』
「聡くんが…死んじゃった...」
......。
亜里沙の沈黙は続く。
『沙綾それはいつ?』
「1月1日…」
『詳しく聞いていい?
辛いなら無理には聞かないから。』
亜里沙は親友だからちゃんと話しておきたくて
ゆっくり冬休みあったことを話した。