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嘘やろ!?
第9章 夏休み



家に帰りシャワーを浴びる。

腕には透が握った跡がくっきりと付いてた。

涙が止まらへん。

父親がわからんと言われた透は佳奈子を本気で救いたかったんやとわかるから…。

自分のような子供がまた出来る事が許せなかった透。

でも、透…。

そんなアンタは誰に救って貰うつもりなん?

私には透を救ってやるだけの力がないと思うから涙が溢れて止まらなかった。




翌日は見事に顔が腫れてた。

最悪や。

とりあえずは学校や。

今月を乗り切ればすぐに夏休み…。

夏休みは透としっかりと話し合うチャンスや。

あくまでも私は透の担任なんやから…。

朝から腫れた顔にクールパックをして腫れを治めたから朝ご飯を食べる余裕なんかなかった。

学校に行きテストを返す授業。

テスト内容を説明する内容で授業をしても、もう終わった事やと真面目に聞いてくれる生徒なんか居ない。

それでも私は教師だからといつも以上に妙な気合いを入れて授業をやった。

いつものように終礼を済ませた時だった。


「先生ぇ…、ちょっといいーっ?」


沖田さんが私を呼び止める。


「いいよ。どうしたん?」

「あんなーっ…、オカンと話してん。」

「うん…。」

「めちゃくちゃ怒られたわ。」

「えっ!?」

「しゃーないわぁ…、今までうちが信用ない事して来たんやし、オカンにフリーターなんか絶対に認めへんって押し切られてもうたわ。」


泣きそうになる沖田さんの顔を見るんが辛かった。


「でもね、沖田さん…。」

「もう、ええねん。とりあえず就職するわ。先生が言うてたやろ?めちゃくちゃ辛いけど専門学校なら遅れても入れるって…。就職をして一人暮らしして貯金してから専門学校に行くよ。今はオカンをこれ以上は泣かしたくないねん…。」


それを一方的に言った沖田さんは無理に笑顔を作って走り去った。



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