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嘘やろ!?
第11章 プライド



それが透のプライドを傷つけてるんやと理解をする。

部屋に帰りエアコンを切る。

暑いけど透には自然発汗をさせなければと思う。


「朱音…?」

「ん?ちゃんと居るよ…。」

「なら…、ええねん…。」


熱のせいでうつらうつらを透が繰り返す。

透の手を握る。

ちゃんと居るから…。

それを伝えてやると透が寝る。

ほんまに寝てばかりの子や…。

2年間、見続けた透の寝顔に笑ってた。

1時間くらいでワイルド系の公平君がお粥と薬と体温計を持って来てくれる。

公平君が透を起こして体温を測れと言う。


「38.5や…。薬飲んで寝たらなんとかなるって親父に言うとってくれ。」

「遼さんは2、3日は休ませるって言うてたで、彼女が可哀想やからってな。」

「そうか…、ならそうする。」


そんな会話をして公平君が部屋から出て行き透は平然としてお粥を食べ出した。


「しんどないんか?」


私だけが透をやっぱり心配で子供扱いしてまう。


「しんどいからってダラダラとする大人になってもあかんやろ?」


遼さんと同じ目をして透が笑う。


「だけど…。」

「大丈夫や。ほんまにやばい時なら親父がここに飛んで来よる。あの人には何故か病気の重さがわかるらしい。俺がインフルエンザになった時もまだ発症してないのにマスク付けて現れた人やからな。」


透が初めて遼さんに対する信頼を私に見せた。

この親子にはほんまにまいるわ…。

私の方が熱が出そうやと思う。

透は自分でご飯を食べて自分で薬を飲むと自分でシャツを着替えてベッドに寝転がる。

今までも全てを自分でして来た子なんやと思う。


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