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嘘やろ!?
第11章 プライド



崩れ落ちそうな腰を透が支えたまま私を洗う。


「汚いから…。自分でやる。」

「別に汚くない。生理がない方が健康の問題で怖いやんけ。」


生理は当たり前の事なんだと透が言う。

問題は風呂上がり…。


「ほら…。」


透が私にパジャマを渡す。


「薬局に行くからパジャマは後や。」


生理用品が万がとりあえずのだ1つしかバッグに入ってないから買いに行く必要がある。


「俺が買うて来たる。」

「嫌や…、止めてや!」

「構へんやん。ナイト用のオムツみたいなんか?」

「普通のナイト用や!」

「ショーツは?」

「あれば…、助かる。」

「任せとけ…。」


頬にキスをしてくれて透が部屋から出て行った。

感覚が違う…。

自分自身ですら汚いと感じる生理を透は当たり前だからと言い切って買い物にまで行ってくれる。

ほんまにどんな育ち方して来てん?

笑いたくなった。

透が戻って来るまで夕食の下ごしらえをする。


「寝とけや。」


小1時間かからずに帰って来た透が言う。


「もう終わった。後はご飯が炊けたら酢飯にするだけやから…。」

「何食う気や?」

「茶碗蒸しと手巻き寿司…。」

「へ?」

「寿司ってなんとなく食べたいけど1人じゃなかなか食べへんやろ?」

「まぁ、確かに…。」


透と2人で笑ってた。

透と2人だから食べる気になるご飯を私は作る。

それが透にも嬉しいらしい。


「手巻き寿司なんか小学生ん時以来やな。」


そういうもんだと思う。

私も長らく食べてない。

透が居るから食べたいと思っただけ。

1人じゃないからお互いが無茶をして辛い生活。

だけど1人じゃないから熱が出ても生理が来てもお互いを助け合える生活になる。

いつかお互いが無茶をしなくてもいい生活が出来ればええなと考えた。



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