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嘘やろ!?
第11章 プライド



ある意味、遼さんは父親として透と接してないと感じる。

大人の男としては透に完璧に教えてる。

だけど父親としては透が遼さんを拒否してるから遼さんも口出しはせんと決めたように見えた。

深夜に透が帰って来る。

ここからがやっと2人の時間…。

私がビールを飲んで透はノートパソコンで何かをやってる。


「なに見てんの?」

「この前、発表されたAIの論文…。」


英語で書かれたレポート…。

ちんぷんかんぷんです…。


「お前…、英語の教師やろ?」


透が呆れた顔をする。


「透…、もしかして…、バウリンガルか?」

「俺は犬か!?要するにバイリンガルと言いたいんか?」


とりあえずコクコクと頷いてみる。


「中学に入る前に親父が英語しか話さん時期があったんや。」

「なんやそれ?」

「わざとや。英語は耳から覚えろとか言うて日常会話の全てを英語にされたんや。」

「マジか!?」


間違ってはいないけど…。

無茶苦茶な教育方法やと思う。


「I love you…,So I want to embrace you….」


キザな言葉をわざわざ英語に直して透が言う。

愛してる…、だからお前を抱きしめたい…。

透の綺麗な目で真っ直ぐに見られると未だにドキドキとする。


「恥ずかしいやっちゃ。」


照れくさくてそう言う。


「惚れるやろ?」


ニヤニヤとしてキスをする。

手慣れているキザな男…。

高校生らしくないから腹が立つ。


「可愛くないから惚れへんわ。」

「俺は可愛いから朱音に惚れとるよ。」


ストレートな透の言葉…。

パジャマのボタンが外されてベッドに押し倒されて寝かされる。



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